朝日新聞の朝刊に
村上春樹の翻訳集がでるとの広告が載っていました。
春樹氏が25年以上にわたって翻訳をしてきた
スコット・フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァー、
ジョン・アーヴィングなどが
村上春樹翻訳ライブラリーとして
ラインアップされるようです。
mochiは旅先のギリシアの小さな島で、
日本からの旅人が宿に置いていった
ジョン・アーヴィング作 村上春樹翻訳の『熊を放つ』を
暇つぶしに読み始めました。
それにしても400ページ近くある文庫の上下巻セット。
mochiは不思議な気持ちになりました。
まるで春樹氏自身の小説を読んでいるような気がしたのです。

えーっと、ジョン・アーヴィングの小説だったよねと
何回かカヴァーを確認します。
確かに、でも春樹氏の小説で人物の名前が横文字に
なっただけといった具合に感じました。
mochiはなんとも遠い国で、春樹氏の小説を日本語で読んでいるという
幸運に恵まれた気分でした。
さて、最近読んだ春樹氏のインタビューで、
その不思議のナゾがとけました。
春樹氏は高校生の頃より、上のような作家の小説を
原書で読みふけったそうです。
それはやがて、春樹氏の小説家としての肉となり血となったわけです。
ジョン・アーヴィングやフィッツジェラルドは春樹氏へ
絶大なる影響をあたえたヒーローであったわけです。
春樹氏自身の小説での文体は、なんとなく、
英文を日本語に和訳した文章のような気がするのも
そのヒーローたちの影響なのでしょうか。
その春樹氏の少々風変わりな文体は、
彼がやがてそこにたどり着いたカタチなのだと思います。
アーヴィングやフィッツジェラルドへの憧れが
ひとつの要素となって、いつしかたどり着いたもの。
なんとなく、そこには春樹氏が過ごしてきた青年期やなにやらの
多くの時間が凝縮されているようで、
mochiはありがたく思うのでした。